日本の退職金制度
退職金(退職給付)は、企業によって制度が異なりますが、一般的には退職時に一括で受け取る「退職一時金制度」と年金として受け取る「退職年金制度」があり、多くの企業はそのどちらか又は両方を支給してきました。
退職金制度は法定された制度ではありませんが、日本の場合は従来から終身雇用制度を基本としていましたので、多くの企業で退職金制度が設けられていました。
しかしながら、最近、日本においても転職が一般的となり、終身雇用が重要視されなくなっきたので、それに合わせて退職金制度の見直しや廃止を行う企業が増えてきています。
退職金が減少しています
厚生労働省では、「就労条件総合調査」という調査で5年ごとに退職給付制度の調査を行っています。
この調査の退職給付金額の推移を「大学卒」で比較してみますと、次のとおりになっています。
西暦 | 1997 | 2003 | 2008 | 2013 | 2018 |
---|---|---|---|---|---|
退職金:万円 | 2,871 | 2,499 | 2,280 | 1,941 | 1,788 |
ちなみに1997年は、「賃金労働時間制度等総合調査」という厚生労働省の類似の別調査の数値となっています。
退職金の平均額は、1997年は2,871万円でしたが、直近の2018年は1,788万円と20年間で1,000万円減少しています。
また、10年前の2008年と2018年の比較でも500万円弱減少しています。
退職金は右肩下がりで減少してますね。
退職金を減少させて、その分給与等の報酬を厚くしている場合もあるので一概に退職金の減少を悲観的に考えることはできませんが、若い世代の人が退職する時には退職金は更に少なくなっている可能性は高いです。
若い人は「投資」しましょう!
老後の資金としては、退職金と年金は重要です。
ただ、退職金は厚生労働省の調査のとおり減少傾向にありますし、一方の年金も将来の支給額は減少していく可能性はあります。
このため、若い世代の人は老後資金のため、自分で資産形成をしていく必要があると思います。
金融庁は「投資の基礎知識」というホームページの中で、老後などの長期の資産形成に「投資」を勧めています。
このホームページには、投資の複利効果のようなメリットと投資のリスクについても記載していますので、ぜひ若い世代の方は参考にして欲しいと思います。
「投資」は多くの種類があるので迷いますね。
個人的には多くの種類の中で過去の運用成績が極めて良好な「アメリカ株のインデックスファンド」への投資がお勧めですが、最終的には自己判断でお願いします。
若いうちから「投資」をして退職しても余裕のある人生を送れればいいですね。